女性は体質的に、男性より少ない飲酒量・飲酒期間で、アルコール依存症になりやすいと言われています。
2014年に厚生労働省が行った調査報告によると、女性のアルコール依存症患者さんは、この10年間で、8万人から14万人にほぼ倍増しています。
女性のアルコール依存症の場合、アルコール問題の背景に、自分自身の生き方や自立の問題、夫婦関係や子育ての悩み、嫁姑問題、親の介護の問題、子育てが終わった後の「空の巣症候群」など、ライフサイクル上の様々な問題が関わっていることが多いです。また、摂食障害やパニック障害、自傷行為などを合併されている方も少なくありません。
治療においては、女性は周囲からの支援を得られず孤立しがちなことも特徴です。子育てや介護などの家庭生活との両立を求められるため、腰を据えて入院治療を行うことも難しいです。
当院は、「アルコール外来」、「アルコールデイケア」などを通して、このような女性のアルコール依存症の方々を積極的に支援していきます。